一般媒介で家を売ってみることにした
突然ですが、このたび、自宅を売ることにしました。
来年の3月に引っ越す予定です。
こちらのDIYブログでは、新居でのDIYをいろいろ挑戦し記事にしていこうと思っています。
最近あまりネタがなくてこのブログの更新も滞っていますが、新居でのDIYについてはブログ、YouTube動画ともにドシドシアップ?するつもりですので、お楽しみに!
さて、今回の話題はDIYとはちょっと違いますが、自宅の売却についてです。
私が現在住んでいる家は、新居への引っ越しにともない、3月までに売却するわけですが、その媒介契約を最近締結しました。
そこに至るまでのいきさつをお話ししたいと思います。
媒介契約は専任?一般?
不動産を売るには不動産業者と「買ってくれるお客様を探してもらう契約(媒介契約)」を結ばなければいけません。
この媒介契約には大きく分けると2つあり、「専任媒介」という1社としか契約を結ばない(他と契約することは許されない)形式と、「一般媒介」という、複数の不動産業者と契約を結んでよい形式があります。
厳密には、専任にはさらに「専任媒介」と「専属専任媒介」の2つがあるのですが、このあたりの細かい違いは他のサイトにふんだんに説明がありますので、そちらに譲りましょう。
(「専任 専属専任 違い」とかで検索すればすぐに出てきます。)
で、まず困るのが複数の業者に依頼する「一般」と、一社に任せる「専任」とどちらがいいか?という点です。
このあたりをネット検索すると、議論は二つに分かれます。
<「一般」の方が良いとする側の言い分>
- 「一般」だと複数の業者で競争するので高く、早く売れる
- 「専任」だと1社に物件を『囲い込み』されてしまう可能性がある
→自社単独で売買を成立させたいので、他の業者から「買いたい人がいる」という話が来ても受け付けてくれない
<「専任」の方が良いとする側の言い分>
- 「一般」だと他の業者が売買した場合、収入が得られないのでまともに広告しない
- 「一般」だと営業マンのやる気・モチベーションが上がらない
- 「一般」はレインズ(不動産業者が閲覧可能な物件情報)に登録されない可能性があり、物件情報が周知されない
- 「一般」は売主が複数の不動産業者とやり取りしなければならず面倒くさい
- 「一般」で複数の不動産屋を競争させようなんていう客はムカつくから相手にしない
といった感じです。
ネットの記事やYouTube動画を見ていると、「専任」を推す声が優勢です。両方のメリット・デメリットを中立的に述べている記事を除き、「こちらが良い」という論調の記事は7:3くらいで「専任がオススメです」という声が多いようです。
そういう情報を目にしていると、ともすると「これだけ推す声が多いなら、専任にした方がいいのかな...?」という気に私もなりかけましたが、私はあえて、
「一般媒介」
を選択しました。
なぜ私は一般媒介を選んだか?
「一般」と「専任」の媒介契約の比較の記事、ブログ、動画などのネット情報を100以上は見たと思いますが、そこで得た結論を言いましょう。
「専任媒介」を推しているのは「不動産業者」または「不動産業者側の立場のヒト」ばかりでした。
中には個人のブログ風に書いている記事もありますが、その方の属性を見ると、やはり不動産業を営んでいたり、不動産コンサルタント的な立場の人ばかりです。
そういう人の記事で専任を推す声が多いのは当たり前で、その人たちは自分の利益を得るための記事を書いているからです。
「一般媒介」は不動産業者側の立場で考えれば、圧倒的に不利な契約です。
だって、一生懸命広告や営業活動しても、他の業者に売買されれば一銭の利益にもならない可能性がある契約ですから。
確実に仲介手数料をもらえる専任媒介にして欲しいから、そちらがオススメです、というのが当たり前です。
となると、ネットで「一般媒介」を推す人って、一般媒介で家を売った経験のある「個人」など、不動産業界とは直接的な利害関係がない人がほとんどです。
しかも、「家の売却」って、多くがそれなりの年齢の人しかやらない(できない)ですよね。
20代、30代のネットに明るい年齢の人たちは、家の「購入」は経験があっても、「売却」を経験した人ってそれほど多くないはずです。
私はアラフィフですが、だいたい家の売却をする人ってこれくらい以上の年齢の人が多いですよね。分布で言えば、50代、60代以上の割合が多いはずです。
家のポストに良く投げ込まれる、〇〇のリハウス、〇〇不動産などの広告で「お宅を欲しがっている方がいます!」みたいなチラシを見て電話をし、まんまと「専任」で契約してしまうケースもかなり多いと思われます。
それが必ずしも失敗することになるとは限りませんが、やはり1社に任せる、というのはその1社、また担当の営業マンの力に依存することになり、その実力次第ではなかなか売れない、というリスクは避けられないと思います。
家電品とか買うときには、いろいろな店、いろいろなメーカーの製品を検討するのが普通ですよね。
それなのに、数千万もする家の売却は1社に任せた方が良い、っていう不動産業界の理屈は、やはりちょっと違うのではと思うわけです。明らかに自分たちに有利な方向に世の中の論調を誘導しようという魂胆がミエミエです。
だいたい、専任を推す記事には、「専任でないと広告費をかけて一生懸命営業しても、一円も儲からないかもしれないから、不動産屋がやる気を出しません!」なんてことが平気で書いてありますが、そんな理屈が通る営業、他の業界でありますか?
世の中のほとんどの営業行為は、案件が取れれば利益、取れなければゼロが普通ですよね?
「確実にお金が入る営業でないとやる気が出ない」なんて、さも正当な理由であるようにアピールする不動産業界はやはりちょっと狂ってるとしか思えません。
なぜ「一般媒介」を推す声は相対的に少ない?
これは冷静に考えてみれば当然のことです。
前にも述べたように、家の売却のメインの層となる人たちは50-60代以上です。
これらの人たちは、仮に一般媒介を選択して不動産売却に成功したとしても、わざわざ「一般媒介の方が良いです!」という情報をネットに発信する可能性が低いです。ブログやYouTube参加人口がそもそも少ないですしね。
しかも彼ら(今回の私も含めてですが)は、不動産売却の経験はほとんどの人が「人生で1回限り」ですから、一般と専任のどちらが相対的に良いか、なんという比較はできるはずがありません。
複数回の不動産売却経験がある人なんて、本当にごく一部の金持ち父さんくらいじゃないでしょうか(そういう人たちはほとんどが一般媒介で高く不動産を売却するようです)。
その一方、20代、30代の不動産関係の仕事の人、かつネットでの情報発信源になれる人はとっても多いです。
と、なると情報発信源の人口が「不動産業者側」が圧倒的多数ですから、不動産業者に有利な「専任媒介」を勧める声がネットに多いのは当然のことです。
ハッキリ言いましょう。
ネット情報で「専任」を勧める声の多さに負けて、「専任」を選択するのは間違っています!
不動産業者連合の策略に見事にハマっていると言っていいでしょう。
やはり一般媒介の方がリスクは少ないに違いありません!
これに気づいた私は、あえて、「複数社との一般媒介」を選択しました。
複数社とのやり取りをしながら売却活動を進めるのは大変じゃないか?
と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、そこはネット時代。
複数の会社と一般媒介契約を結べるサービスを利用しました。
このあたりの詳細は今後、別の記事で詳しく話していきたいと思います。
あとは、DIY的に自分で写真を撮ったり、物件の魅力を言葉で不動産会社に伝えたり、といった努力もしました。(このブログはDIYがメインテーマですからね。)
一般媒介は「お任せ」の契約である専任媒介とは異なり、ある程度は、「売る人が売るための努力をしなければいけない契約」と言っていいと思います。
従って、「自分でやるのはメンドい、誰かに全面的にお任せしたい!」という人は「専任」を選択された方がよろしいかと。
ただ、売り方によっては数百万、数千万の収入に違いが出る不動産取引です。
ある意味、こんなに割の良い仕事は他にありません!
人生、ここに力を注がなくてどこに注ぐんでしょう!?
私は全力で高く売るための努力をすべきだと思います。
もちろん、まだ私の売却活動は始まったばかりなので、どのような結果になるか、今は分かりません。
ひょっとすると、この一般媒介契約で全く売れずに、数か月後には手のひら返しで、「やはり専任媒介が絶対オススメです!」なんていう記事を書いているかもしれませんがね。
この先の展開にも要注目です!
続報を待て!ということで。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
スポンサーリンク